自分が趣味として銀塩写真を始めて、まだ2年ほどしか経っていません。
しかし、そのわずか2年の間に数々のフィルム銘柄が
あるいは、メーカーが消えていきました。
正直なところを言えば、口では残念がっていながらも、使ったことのない
メーカー・フィルムの銘柄については「使ってみたかったなぁ」という
感想しか持っていませんでした。
その商品を利用したことがないのだから至極当然のことです。
しかしながら、そんな自分にも、昨年大きな、大きな衝撃が走りました。
カラーネガフィルムのリアラエース廃版の決定です。
135のここぞと言う時、また120/220の常用フィルムとして愛用していた
フィルムの突然のディスコンでした。
この知らせが届いた時、目の前が真っ白になりました。
フィルムでの写真を初める際に、色々な銘柄を試して、コダックのカラーネガを
好きになれず、またISO100大好き人間であったため、120/220においては
もうこれしかない!と思っていた銘柄だったのです。
135に関しても、普段業務100で撮っていても、しっかりと撮りたい時には
リアラエース、そしてリバーサルという選択をしており、他に変えることの
できない銘柄でした。
正直、最後までこの銘柄を使おうと思っていたくらい好きだったのです。
自分は、いまだにこのフィルムの代替銘柄を見つける事ができません。
135では、モノクロばかり撮るようになってしまいました。
そして昨年末、もう一つの衝撃が走りました。
フジクロームRPダイレクトプリントの終了アナウンスです。
正直な所、昨年の今頃?にマットとクリスタルが消えた時点で予感は
あったのですが、それでも衝撃的なアナウンスでした。
RPプリントには、特別な思い入れがありました。
それは、自分が写真を初めた頃に購入した
「FUJIFILM カラーリバーサルフィルムハンドブック」において
「RPプリントは、ポジから直接印画紙に焼き付ける光学的なプリントであり
リバーサルフィルムの持ち味を忠実に再現できることができます。」
とあり、せいぜいがLLやキャビネサイズ最大でも四つ切りまで
しか引き伸ばしをしたことがありませんでしたが
一つの写真を各種印画紙に焼いてもらい「こんなにも違うのか!」と教えてくれた
サービスだったのです。
また、135のリバーサルにおいては、毎回ビュープリントで仕上げを頼んでおり
露出はずしたー!だの1つのフィルムの時系列を追って振り返ったりだの
一喜一憂しながら、また撮影時を懐かしみながら眺めるのが楽しかったのです。
ビュープリントは、RPダイレクトプリントで行われています。
一抹の不安を覚えた自分は、秋葉原ヨドバシ店に確認をしましたが
ビュープリントについては、なんの情報も来ていない、とのことでした。
しかし、昨日のTLにて軽米写真館さんの情報でビュープリントも廃止が
確定との情報が入りました。
私は、とても、とても残念な気持ちで胸が一杯です。
ビュープリントは、自分にリバーサルフィルムの楽しさを教えてくれた
かけがえのない存在だったのです。
そして、「FUJIFILM カラーリバーサルフィルムハンドブック」を作成された
あのリバーサルフィルムへの愛があるんだなぁ、と思わず思ってしまった
本を編集された方は、今どう思っているのだろうと思うと……
しかし、もうひとつ驚いたことがありました。
twitterにてこのことを書くと、「ビュープリントってなに?」と言ったツイートが
多かったのです。
確かに、自分も本を読んでいなければ知らなかったかもしれないサービスですが
ほとんどの方が知らなかったことに本当に驚き、そして残念な気持ちでした。
「これほど便利で、なおかつ楽しいサービスを知らなかった人たちが
こんなにいたんだ……」と
確かに、今やリバーサルフィルムは風前の灯かもしれません。
しかし、だからこそもっとこのサービスを多くの人に知って欲しかった。
今からでもまだ遅くないのです。間に合うのです。
RPダイレクト・ビュープリントともに、1月20日の店頭受注が最終になります。
ビュープリントを知らなかった方は、ちょっとお高いかもしれませんが
リバーサルの135を出すとき、一言「ビュープリントで」と言って頂きたいのです。
一度だけでも、こんなサービスがあったんだ!と思って頂ければ幸いです。
※禁無断転載とあるので、現在富士フィルムに送っている
質問の回答次第でこの画像は消去します。
消去しました。
追記
今や店頭にあるのみとなってしまいましたが
「FUJIFILM カラーリバーサルフィルムハンドブック」という小さな本を見かけることが
ありましたら、高いものではないはずなのでお手にとってみてください。
写真初心者の方にもわかりやすく、そして写真を始めてしばらく経った方でも
基本を思い出す意味で手にとっていただければ、と思います。
小さな本ですが、ぎゅっっっと内容が詰まっています。
きっと後悔はしないはずです。
富士フィルムが、こんなに真剣にフィルムをユーザーを
そしてフィルムを売ろう!!と思っていたのだな、と感じる事ができると思います。
そしてもう1つ、衝撃的な事があったのを思い出しました。
新年の富士フィルムのCMで
「富士フィルムは、フィルムの会社でした」という過去形の言葉を用いたのです。
確かに、デジタルに注力せざるを得ない時勢ですが、それでもとても、とても寂しい
ものです。
※もしも情報に間違いがありましたら申し訳ありません。
更に追記
富士フィルム様より御回答が頂けました。
詳しい内容は、書かないほうがいいと思うので書きませんが
ビュープリントを廃止する理由としては
1.アナログ露光ならば許容できた事がスキャニングでは光量が強く
技術的な困難
2.採算度外視で行なってきたサービスであり、ユーザー需要現象に伴い
維持できない
と言った旨でした。
とても残念ですが、終了までにもう一本だけ、ビュープリントに出したいと思います。
自分のこんな小さいブログにも
しっかりと、丁寧な御回答を頂き富士フイルムイメージングシステムズ株式会社様
本当にありがとうございます。
これからも、フジクロームを愛用させて頂きます。
子供に写真を教えるのに,ビュープリントを活用しようと思ってましたが,誠に残念です。何か代替方法はないでしょうかね・・・。
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